chillleopard’s diary

見た映画とかのざっくりアウトプット🐆

本感想「阿Q正伝」

土日に映画やらYouTubeを見まくっていたら目が疲れたので本に転向することに。

文系の旦那に「中国の小説家といえば魯迅莫言あたりだろう」と聞いて、魯迅阿Q正伝を読むことにする。(ちなみに私は学生の時に歴史の授業についていけず理系になったクチだ。旦那は歴史・地理好きなゴリゴリの文系)

魯迅は100年くらい前の人で、仙台の医療学校に留学して医者を目指すも、人々の心は医療では治せないと思うようになり小説家になったらしい。

 

持ってきたKindlePaperwhiteで読もうとしたのだけど、この端末はVPN繋げないから中国では新しく本をダウンロード出来ないことが発覚!涙

スマホで落とした書籍を同期すれば読めると思っていたけどダメな様子。。。pc経由でダウンロードすることもできるみたいなんだけど、Paperwhiteの純正のケーブルが必要なようで置いてきてしまったよ。。完全に確認不足だった😭

amazonの audibleにもあったので、音声で楽しむことに。ふう、あって良かった。。。

 

さてようやく本題になるが、冒頭から阿Qと言う、名前もよく分かっていないちっぽけな男の話が始まった。性はおそらくアクエイと思われるが、誰も正しい名を知らないため略して阿Qと記されている。

物語の背景を調べると、中国を清王朝が治める時代、孫文が起こした辛亥革命の影響のある村を描写したもので、腐敗した中国本土の国民性を痛烈に批判する物語のようだ。

 

学もない、金もない、モテない悲しい男の阿Qは謎にポジティブなのが取り柄だろう。人に殴られても「相手は子供のようなものだ」と捉えることになって逆に愉快になれるというのだからある意味すごい。

家も自分の思想も無く、稲荷神社に住んで日雇のような仕事で食いつないでいくが、金持ちを脅かす辛亥革命家がなんだかかっこよく見えてくる。俺も革命を起こす!とのたまわったものの、革命家の知り合いには相手にもされず、革命運動にも参加できない。そんなある日、革命家が金持ちの家を襲った犯人の濡れ衣を着せられ、見せしめに銃殺されることに。訳もわからぬままあっさり銃殺されるが、観るものにも「つまらない銃殺だ。斬首の方が迫力があったろうに」と言われ物語は幕を閉じる。

なんて寂しい。。。誰にも愛されるどころか死に様すら興味も持たれない哀れな男。

 

と、あらすじを偉そうにざっくり記載したが、聞き初めの頃は単語や背景が難しく、途中何度も眠りかけたのは内緒の話だ。

 

魯山が批判しているのは、世の中の動きに無頓着で危機感を持たず、自分の考えを持っていない人間なのだろうか。それとも学の無い人間あるいはそんな人間を生み出す社会を批判しているのだろうか。(阿Qは字が書けないどころか筆を持ったことも無かった)

付け焼き刃でブログを書き、歴史的・文学的知識がサル以下の私には難しいところも多かったが、なかなか強烈な作品ということは理解できた。

阿Qにならないよう、変な自信は持たずに日々精進していきたいと思う。

 

・・・なんか慣れない分野だったので変に硬い感じになっちゃった😂笑